「優しさはサービスではなく、態度の選択」
「怒鳴ることが強さではない。優しさを持てることが“強さ”になっていく時代だ」
そんな言葉を、最近あらためて深く考えさせられる出来事があった。
ある配達先で、理不尽な罵声を浴びせられた。
それは個人経営の飲食店、いわゆる“ワンオペ店主”によるものだった。
ランチタイム直前で忙しかったのかもしれない。
でも、郵便物を届けただけで怒鳴られる理由はない。
私たちは感情のゴミ箱ではない。
思うに、こうした怒鳴り口調や一方的な態度の背景には、丁稚奉公的な修業文化がまだ根を張っているのではないか。
彼らの多くは、おそらく若い頃に“理不尽を耐えて覚える”という世界で育ってきた。
怒鳴られて一人前、寝ずに働いて技を盗む──。
そういう時代があったのは確か。
その生き方を否定するつもりはない。
ただ、その価値観を令和の今に持ち込んで、配達員や取引先にぶつけるのは違うと思う。
優しさは、相手に合わせて態度を選ぶという“知性”の表れだと思う。
怒鳴ることで支配しようとするのは、むしろ感情をコントロールできない“もろさ”ではないか。
昭和の時代に培った経験を、どう令和にアップデートするか。
それが、今を生きる中年世代の“課題”の一つかもしれない。
私たちは、ただモノを届けているのではない。
その日の天気、時間帯、相手の都合を考えながら、地域と人の間を動いている。
それでも、時に一方的な怒りのはけ口にされる。
「なめられたくない」「文句を言えばスッキリする」…そんな姿勢の裏に、
本当に優しさを拒絶する“恐れ”があるようにも見える。
時代は変わっています。
“優しさ”を“弱さ”と見なす価値観は、そろそろ手放す頃だ。
本当の強さとは、他人を尊重する力を持つこと。
怒鳴らずとも伝えられる言葉を選ぶことではないでしょうか。
優しさが贅沢扱いされない社会を私は、
これからは“こちら側”から築いていきたい。