滝桜や三春駒といった“観光”のイメージはあったものの、実際に歩いてみて初めて、ここがかつての城下町であったこと、そして地元に根付いた郷土料理がしっかりと息づいていることに気づかされました。

「油揚ほうろく焼」は、ネギがたっぷり詰まった油揚げに、濃厚な味噌が絶妙にマッチする一品。
表面はサクッと香ばしく焼き上がり、ひと口かじれば、素材の素朴な味わいが広がる。きっと、昔も今も変わらぬ味なのだろう。
そして何よりユニークなのは、その調理法。
今もなお、ブリキ製の“ほうろく”という昔ながらの器具を使って焼き上げるそうです。それだけでも、料理に込められた歴史やこだわりが伝わってきます。
見た目はシンプルで噛むほどに、どこか懐かしさと温かさが感じられます。
それを囲む地域の食材。素朴で飾り気はないけれど、一品一品に丁寧な手仕事を感じました。

※右上の油揚げが『ほうろく焼』

ブリキのフライパン、この形にヒミツがあるようです。
火加減が命の昔の調理、食材を焦がさず香ばしく仕上げるために、理にかなった形だったようです。
油揚ほうろく焼の由来奥州・三春の里では、永正の昔より、寺院文化の中で豆腐料理が発達し、それがやがて「油揚」となって、庶民の食卓に欠かせない存在となっていきました。
「油揚ほうろく焼」は、そんな豆腐文化に根ざした、三春ならではの郷土料理です。その昔、秋田氏三代目の藩主・輝季(てるすえ)公が、現在の滝桜の地にお鷹狩りに出向いた際、昼食のために立ち寄ったのが、庄屋・根本家。もてなしにあたった女房・お梅が、囲炉裏で油揚を香ばしく焼いて差し上げたところ、輝季公はその味をたいそう気に入ったと伝えられています。この逸話に着想を得て、八文字屋の祖先・橋本久右工門が「油揚ほうろく焼」として料理を考案。以後、季節ごとの味噌を合わせることで、四季折々の風味が楽しめる一品となりました。
春は、ふきのとう味噌
夏は、山椒味噌
秋は、梅味噌
冬は、(※冬の味噌について言及がなければ省略)素朴ながら味わい深く、毎日の食卓のおかずにも、酒の肴にもぴったり。郷土の風土と歴史が詰まった一品として、今日まで多くの方に愛され続けています。
どうぞご賞味の上、末永いご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。八文字屋主人
店舗説明文より
割烹八文字屋 お食事処 ほうろく亭 | Find!三春 【みはる観光協会~福島県三春町】