幸せを測る物差しは、複数あっていい
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた、バブル絶頂期を過ぎ、その後の「失われた30年」に突入。今だそこから抜け出せていない。
そもそも人口減少の時代、どこまでも右肩上がりの経済成長を続けるのは不可能である。
いかなる成長もいつかは停滞し、後退を描く。過去を振り返っても、成長をし続けた文明や国家はない。
「成長・善」=「幸せ」と言うロジックを見直す時に来ている。問題は常に先送り、そのツケが若い世代にのしかかる、30年経済成長はしてこなかったが、それは“停滞”ではなく、ポジティブに捉えれば「定常社会」。坂の上で開けた高原社会に到達したと言うこと。
日本は治安が良く、どこに行っても清潔。格差や貧困、少子高齢化と問題もたくさんあるが、どん底ではない。そろそろ「定常社会」に達した日本ならではの「幸福」の感じ方を探った方がよい。幸せは数値で測るものではない。本来はその人の、感覚のものであるべき。
学歴・年収など、他者と比較し「勝ち組」になるのでは無く、自分たちのとっての幸福の物差しをどう決めるかが大事になる。
ギャンブルは胴元が一番儲かる
日本はプラットフォームビジネスが苦手(アメリカの作ったプラットフォームに載っている)。また、自国の度量衡(城内共通の度量)が必要。日本は他国の度量衡を受け入れている。それ故に産業発展の恩恵はあるが、相手の価値観や評価基準を、受け入れなければならない。胴元に回るには、日本のような“優等生”はなく、ずる賢い公平を言い切るふてぶてしさが必要。
「インテリジェンス」扱う知性が欲しい
2001年、北朝鮮の金正男が偽造パスポートで日本に入国し、東京ディズニーランドに行こうとした事件は、日本にとって本来、強力な外交・情報戦上のカードになり得た。行動を把握し、泳がせながら状況を掌握することで、交渉材料として活用する選択肢もあった。
しかし日本は即時退去という対応を取り、主導権を自ら手放した。
この判断は、日本のインテリジェンス運用や外交における戦略性の弱さを浮き彫りにする出来事だった。要は外交のカードを自ら投げ捨てた。
「知るものは言わず、言う者は知らず」←イギリス。日本はでは逆
日本人は「真心や誠意は必ず伝わる」と信じがちだが、その価値観は国や文化を越えて常に通用するとは限らない。
一方、インバウンドの盛り上がりは「安い日本」だけでは説明できず、多くの訪日客はそれ以上の価値を見出している。しかし、その正体を当の日本人自身がまだ十分に理解・言語化できていない点が、今の日本の特徴であり課題でもある。