◆ “お決まり”の事故報道
北関東道で、20歳のバイク乗りの方が命を落とす事故がありました。 片側二車線の左車線を走行中、前を走っていた普通乗用車に追突し、転倒。 それを避けようとした後続のバイクも転倒し、重傷を負いました。
北関東道でバイクが乗用車に追突 バイクの男性(20)死亡 もう1台のバイク男性重傷(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
報道では、最後にこう締めくくられていました。
「警察が事故の原因を詳しく調べています」
この文言は、交通事故の報道で必ず目にする“定型句”のようになっています。 私はそこにどうしても違和感を覚えます。
◆ 車種も背景もない情報ばかり
事故を伝えるだけの報道なら、事実だけを記せばよいのかもしれません。 けれど、せめて「どんなバイクだったのか」「どういった状況で起きたのか」くらいは伝えてほしいと思います。
スーパースポーツなのか、ネイキッドなのか、それともアメリカンなのか。 それだけでも、ライダーやバイクに乗る人間には、大きなヒントになります。
ヘルメットの種類や装備の有無、走っていた時間帯の視認性。 少しでも情報があれば、教訓として心に刻むこともできます。
◆ メディアは何を伝えたいのか?
車にもバイクにも乗らない人が、こうした報道を見て「自分も気をつけよう」と思うでしょうか?きっと思わないでしょう。 ただ「バイクはやっぱり危ない」「若者は無謀だ」という印象だけが残る。 それでは何も伝わらないのではないでしょうか。
事故の背景や再発防止につながる視点がまるでないまま、「怖い話」として消費される。 私はその在り方に違和感があります。
◆ 被害事故や煽り運転という現実
バイクは、自分が気をつけていても“被害者”になることがあります。 無理な割り込みをされたり、車間を詰められたり、あおり運転にさらされたり。 そんな理不尽な経験を、私と何度もしてきました。
法律上はバイクも車も同じ“車両”ですが、実際には圧倒的に弱い立場です。 一瞬の判断ミスや、運の悪さが命を奪います。
「そこにいただけ」で巻き込まれる事故がどれだけ多いか…公道・サーキットに関わらず。 だからこそ他人任せにせず、自分で自分を守る意識が必要なのです。
◆ ライディングに自信がある→それでは通用しない
私自身、ロードレース経験があります。 だからこそ、かつてはこう思っていました。
「自分は速く走ってもコントロールできる」
「他の人より技術があるから大丈夫だ」
ですが、一般道はサーキットではありません。
予測不能な状況が常に待ち構えています。 落下物、急な割り込み、飛び出し、煽り、天候、路面等々あらゆる要素が複雑に絡み合っています。
自分がどれだけ技術を持っていても、事故は起きます。 スキルだけでは防げないのが、現実の交通社会…いわば予想不可解なジャングルなのです。🦒🦁🐒
◆ 自分を守る運転、他人を傷つけないマインド
だからこそ、「身を守る運転」が大切です。 攻めるのではなく守るこた。 無理をしない。イライラしない。 いつでも止まれる余裕を持つ。
そして何より、「他人を傷つけないこと」 これって、どんなスキルよりも大切なマインドです。
◆ 報道が果たすべき本来の役割とは
事故を伝える報道は、ただ恐怖を与えるためにあるのではないはずです。 誰かをビビらせるのでも、特定のイメージを植えつけるのでもない、
「どうすれば防げたか」
「次は自分がどう行動すべきか」
そんな気づきを与えるものではないでしょうか。